安間伸著「ホントは教えたくない資産運用のカラクリ」
ある程度の、レベルに達した運用のプロであれば、サギ商品はすぐに見破ることができます。
どこでわかるかといえば、だいたい次の三つです。
1.投資戦略の説明不足や矛盾
(特に、収益の源泉となるリスクの説明がない)
2.投資家保護のしくみがない
(信託銀行、外部監査などが組み込まれていない)
3.ねずみ講的なインセンティブ
(過剰な紹介料を支払っている)
その他にも、怪しむべきポイントはあります。
■「絶対安全です」といった宣伝文句。
どんな投資や事業をやるにしても結果は不確実なので、絶対安全ということはない。
また、そういって資金を集めているとしたら出資法違反。
■投信としての仕組みが揃っていないのに、商品名に「ファンド」をつける、銀行や信託でもないのに、会社名に「バンク」、「トラスト」などと入れるのは怪しい。
■「ファンドです」と言っているのに、振込先が信託銀行ではなく、サギ会社の海外口座である。
■「ファンドです」と言っているのに、運用者がしかるべき免許(登録)を受けていない。
■「ファンドです」と言っているのに、必要なファンドの登録がされていない。
■外部監査に関する記述がない。あったとしても、ウソである。
■英語が良くわからないことにつけこんで Power of attorney(代理委任状)にサインさせ、勝手に解約して引き出したり、その出資金を担保にカネを借りたりする。
「海外ファンド」の選定にあたり、自分でチェックできる項目と、個人には調査が難しい項目が有りますね。
個人にできないことは、遠慮しないで、仲介業者のコンサルタントに尋ねましょう。
もしも、このような質問に的確に答えられない場合は、その業者とは躊躇無く縁切りする必要があります。
安間氏の指摘は、ファンドだけでなく、仲介業者の評価も出来る優れたチェック項目表ですね。
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