海外ファンド・ヘッジファンド投資の基礎知識

 海外のお金持ちが投資する海外ファンドヘッジファンド)は、景気の変動に関わりなく、すばらしい運用成績を残しています。
 英会話ができない私でも、渡航もせず海外ファンドを入手できるんですね。 そんな魅力ある海外投資の基礎知識集です。

副島隆彦氏格付けヘッジファンド一覧・その2】


   「戦争経済に突入する日本」 副島隆彦著(06年9月第一版)にあります推奨ファンドから、
 設定来年平均19%以上を抜き出したものです。


 副島隆彦が推奨する安全・超優良の海外ファンド

  ファンド名   会社名 URL 設定来
年平均
シャープ
レシオ
Schindler Trading Schindler Trading http://www.schidlertrading.com 28.40% 0.64
FMG China Fund FMG Fund Managers Limited https://www.fmg.compendia.no 20.77% 1.02
FMG Rising 3 Fund FMG Fund Managers Limited https://www.fmg.compendia.no 21.69% 1.32
Man AHL Diversified plc Man Investments Ltd. http://www.maninvestments.com 19.10% 0.83
Winton European SICAV Alliance-Global Futures Fund Winton Capital Management Ltd http://www.wintoncapital.com 19.68% 0.68
Baring Eastern Europe Fund Baring Asset management Ltd. http://www.baring-asset.com 37.5% 1.80
MLIIF World Gold Fund Merrill Lynch Investment Managers http://www.mlimiinternational.com 36.4% NA
Orbani Fund ESC Financial Services Pte Ltd. http://www.orbani.com 52.94% 1.42
Gems Russia Portfolio Gems Management Ltd. http://www.gemsadvisors.com 35.15% NA
ABN AMRO Global Emerging Markets Bond Fund Aspect Capital Ltd. https://www.asset.abnamro.com/
portal/index.jsp
19.83% 1.14
Investec GSF Global Strategic Value Fund Investec Asset Management http://www.investec.com/ 27.94% 1.60

    前回(04年9月)、副島隆彦氏が”超優良かつ好成績ヘッジファンド”と認定されたものの内から、
   年平均利回りが18.8%を超えるもの21ファンドを抽出した。

    今回の表(11ファンド)で、対比できたものが、Schindler Trading と FMG Rising 3 Fund と
   Man AHL Diversified plc の3ファンドだけである。

    設定来年平均収益率とシャープレシオを、前回と今回、それぞれ対比してみますと
      ■Schindler Trading      71.57%→28.40%  1.13→0.64
      ■FMG Rising 3 Fund     31.10%→21.69%  1.16→1.32
      ■Man AHL Diversified plc 19.90%→19.10%  0.83→0.83


    著書には01年から05年までの実績が載っているので、それを参考に特徴を捉えると、       
      ■Schindler Trading 
          ・02年に驚異的な成績(96.8%)を収めたが、以降は一桁の成長である。
          ・シャープレシオも、1.13から0.64に極端に悪化している。
          ・設定来年平均は高いが、このままの調子では、新たな投資には全く魅力に欠ける
           ファンドといえる。
      ■FMG Rising 3 Fund 
          ・04年が一桁、逆に03年は60%超、それ以外の年は20〜30%で安定している。
          ・シャープレシオも、1.16→1.32 と前回よりも安定してきている。
      ■Man AHL Diversified plc 
          ・一番安定しているのは、ADPである。シャープレシオに変化なし。
          ・5年間のパフォーマンスは
             19.7% 11.4% 22.3% 5.1% 16.8%
             一桁の年があるのは、投資家として苦痛だが、
             マイナスに沈み込まないので許容範囲かな?

    さて、重大なのは、それ以外のファンドの行方である。
    実際にトレースしたわけではないので、はっきりしたことは言えないのですが、
   前回抽出した20ファンドが、20%以上の成績を残していれば、当然今回もリストアップ
   されるはず。(今回の30ファンドには載っていませんでした)
    この仮定が正しいとすると、20ファンド中の17ファンド、率にして85%のファンドが
   副島氏の抽出条件から消えたことになります。

    好調な成績を何年も続けることが、いかに大変か、この事実が物語ります。


    今回のファンドには、35%を越える成績を残しながら、マイナスの年が一度も無い
   優秀なファンドがあります。
    私が興味を惹かれたファンドは、次の三つです。
    01年から05年までの実績は、
      ■Orbani Fund              NA   50.12 65.4  46.72 61.94%
      ■Gems Russia Portfolio       59.67 23.27 45.56 13.36 43.32%
      ■Baring Eastern Europe Fund     6.50 24.4  55.8  41.8  45.9%

    この成績を見ると、放っておけないですね。
    特に目立つ、Orbani Fund は4年間46%〜65% 設定来52.94%の成績。

    相場の特定の波に乗れば、高成績が可能としても、4年間も同じ波が続くことは
   ないはず。
    とすれば、やはり並外れた運用技術を持っていると判断せざるを得ない。

    この3ファンドが、上述の20ファンド中の17ファンドに入る確率を考慮しながら、
   情報を深掘りしてみるつもりです。

   ☆ 絶望的な別れから復縁する唯一の方法


     ★★★★★★★ 最初の海外ファンド、お奨めは? ★★★★★★★

    初めての海外投資にあたって、私のお奨め海外ファンドヘッジファンド)は
   Man Investments Australia の OM-IP 220 Ltd シリーズです。

    推薦理由は、下記5項目を満足するという理由からです。

    (1)ファンド運営会社の信頼性
    (2)満期時の元本確保(元本保証?)がされていること
    (3)ファンドの過去の実績
    (4)最低投資額が小さいこと
    (5)通貨の極端な下落がないことが望ましい


    個別に説明を加えますと

    (1)ファンド運営会社の信頼性
        ロンドン証券取引所の上場会社である穀物商社Man社は、当初は
       自社の貿易商品にヘッジをかける目的で先物取引をしていた。
        ヘッジファンド私募債)は、その性格上、秘匿部分が多いため
       信頼に足るものかの判断が難しいが、上場会社としての信頼性は
       特筆できる。
        取引監視委員会もあることですし、ディスクロージャー義務の
       強制力も期待できる。


    (2)満期時の元本確保がされていること
        満期時まで持てば、元本割れすることはありません。
        元本確保の仕組みは、投資元本の半分ほどを先進各国のゼロクーポン債
       に投資。7〜12年経てば、ゼロクーポンの満期償還金が元本以上に
       膨らんでいることになる。
        OM-IP 220 の保証銀行は、NAB(ナショナル・オーストラリア銀行)です。
        もう一つ魅力を付け加えますと、計画以上の利益が上がった場合、
       ライジングギャランティという満期時の確保元本が膨れ上がること。
        万一、ファンドが破綻しても、ライジング・ギャランティの増分は、保証され
       ます。
        ちなみに、私の持つ Series10 OM-IP220 Ltd には、08年1月現在
       11.3%が付いております。(総資産は、45.9%増)
       

    (3)ファンドの過去の実績
        ヘッジファンドの原動力は無裁定価格理論レバレッジで拡大し、
       リスクを分散効果で薄めるもの。
       【ご参考→理論的支柱「無裁定価格理論」 外資ファンド利回り20%超のからくり
           
過去の成績の悪いファンドは、先々も成績が悪い可能性が高い
       ことが統計的にいえるそうです。
        すると、過去の成績が良いことが必須要件になります。

        Man社は、自信があるのでしょう、成績を一般公開しております。
        OM-IPファンドの成績一覧(Man Investments Australia)をご覧になって
       お分かりのように、OM-IP220 は、どのシリーズでも好成績です。


    (4)最低投資額が小さいこと
        投資は「小さく始めて、大きく育てよ!」が基本です。
        豪ドルは、比較的変動(ボラティリティ)が大きいですが、
       1豪ドルが100円で試算すると、日本円50万円となります。
 
    (5)通貨の極端な下落がないことが望ましい
        米国のリセッション入りが現実味を帯び、基軸通貨の米ドルが
       他国通貨に対し、最安値を更新し続けております。
        世界中の市場に分散投資する場合、基軸通貨が一番有利という
       原則は変わりません。
        長期投資すれば、通貨の下落を補って余りある成果が期待
       されます。
        しかし、ドルの先行きがあまりにも不透明です。
 
        原油、金、穀物、鉄鉱石を初めと資源価格の暴騰が
       止まりません。
        資源国通貨の一つの、豪ドルを選択しておけば間違いが
       少ないと考えております。


   ★★★★★★ スマートマネー流・優良ファンド選択法  ★★★★★★
        スマートマネー流株式選択術 (ピーター・フィンチ著)
    本著では、主に米国の株式ファンドに投資するにあたり、五つの重要な項目を
  挙げています。
    この考え方は、投資の基本であり、日本の投資信託を買う時にも当てはまるし
  海外ファンドを購入するにあたっても、重要な判断です。

      1.自分の投資目的を明確にする
      2.長期にわたるパフォーマンス(運用成績)をチェックする
      3.ファンドのリスクとボラティリティ(変動率)を評価する
      4.手数料と税金を最小限に抑える
      5.担当のファンドマネジャーを知る

    3.ファンドのリスクとボラティリティ(変動率)を評価する

    ファンドを選んだものの、心配で具合が悪くなりそうだというなら、どこに問題
  があったのだろうか。
    というより、こうして心配になるからこそ、ファンドのリスクプロフィールリスク特性
  や短期のボラティリティ(価格変動リスク)が許容の範囲にあるかどうかを確認しておく
  ことが重要となるのである。

    リスクは一般に投資スタイルと相関関係にある。
    グロース型ファンドは、利益成長率が莫大で人気があるがリスクも高い企業を物色して
  いくため、短期間で乱高下しやすく、ポートフォリオの回転率も高くなる傾向にある。

    一方バリュー型ファンドは、埋もれている割安株を拾って長期的な値上がりを
  期待していくものなので、下値余地は限られているが、その分、劇的に上がると
  いうこともあまりない。

    で、教訓としては(これは株式投資にもいえることだが)、リスクが低いほど、
  潜在的なリターンも低くなり、リスクが高いほど、潜在的なリターンも高くなる

  ということだ。

    各ファンドのリスク評価には、モーニングスターの星印による評価システムを利用するのが
  楽だ。
    こうしたレーティングは完璧とはいえないが、各ファンドのリスク・リターンのトレードオフ
  (相反性)を計量化することを目的としている。

    評価は星一つから最上位の五つまでの5段階評価で、ファンドの運用実績と
  運用期間中のリスクが両方考慮されている。
    基本的には、運用成績のスコアからリスクのスコアが差し引かれるように
  なっている。
     ・・・中略・・・

    ファンドのリスク特性について、もっと掘り下げて調べたいなら、ファンドの
  「ベータ値β値)」をチェックしてみよう。
    これはベンチマーク(株式ファンドの場合は通常S&P500)に対するファンドのボラティリティ
  (変動率)をみる尺度だ。

    ファンドのベータ値が1.25なら、上げ相場ではS&P500よりも25%大きく上昇し、
  下げ相場では25%大きく下落することが予想される。
    β値などに関する情報は、SmartMoney.comで入手できる。


 ■海外ファンド     →安全・安心の海外ファンド活用法    →質問フォーム         大前研一『ニュースの視点』 
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