★★★★★★ スマートマネー流・優良ファンド選択法 ★★★★★★
スマートマネー流株式選択術 (ピーター・フィンチ著)
本著では、主に米国の株式ファンドに投資するにあたり、五つの重要な項目を挙げています。
この考え方は、投資の基本であり、日本の投資信託を買う時にも当てはまるし海外ファンドを購入するにあたっても、重要な判断です。
1.自分の投資目的を明確にする
2.長期にわたるパフォーマンス(運用成績)をチェックする
3.ファンドのリスクとボラティリティ(変動率)を評価する
4.手数料と税金を最小限に抑える
5.担当のファンドマネジャーを知る
3.ファンドのリスクとボラティリティ(変動率)を評価する
ファンドを選んだものの、心配で具合が悪くなりそうだというなら、どこに問題があったのだろうか。
というより、こうして心配になるからこそ、ファンドのリスクプロフィール(リスク特性)や短期のボラティリティ(価格変動リスク)が許容の範囲にあるかどうかを確認しておくことが重要となるのである。
リスクは一般に投資スタイルと相関関係にある。
グロース型ファンドは、利益成長率が莫大で人気があるがリスクも高い企業を物色していくため、短期間で乱高下しやすく、ポートフォリオの回転率も高くなる傾向にある。
一方バリュー型ファンドは、埋もれている割安株を拾って長期的な値上がりを期待していくものなので、下値余地は限られているが、その分、劇的に上がるということもあまりない。
で、教訓としては(これは株式投資にもいえることだが)、「リスクが低いほど、潜在的なリターンも低くなり、リスクが高いほど、潜在的なリターンも高くなる」ということだ。
各ファンドのリスク評価には、モーニングスターの星印による評価システムを利用するのが楽だ。
こうしたレーティングは完璧とはいえないが、各ファンドのリスク・リターンのトレードオフ(相反性)を計量化することを目的としている。
評価は星一つから最上位の五つまでの5段階評価で、ファンドの運用実績と運用期間中のリスクが両方考慮されている。
基本的には、運用成績のスコアからリスクのスコアが差し引かれるようになっている。
・・・中略・・・
ファンドのリスク特性について、もっと掘り下げて調べたいなら、ファンドの「ベータ値(β値)」をチェックしてみよう。
これはベンチマーク(株式ファンドの場合は通常S&P500)に対するファンドのボラティリティ(変動率)をみる尺度だ。
ファンドのベータ値が1.25なら、上げ相場ではS&P500よりも25%大きく上昇し、下げ相場では25%大きく下落することが予想される。
β値などに関する情報は、SmartMoney.comで入手できる。
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