株式投資・相場技法の基礎知識

 株式相場の世界で、安定した利益を出し続けるには、組織力に頼るか、相場技術を身に付ける必要があると云われています。
 そんな相場技法(理屈でなく売買できる力)を身に付ける方法と、株式投資の基礎知識集です。

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◆投資の常識
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◆空売り
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◆勝ち続けるには
◆自分の感覚を大切に
◆新聞の整理
◆具体的帳票活用と銘柄選定
◆習得期間
◆酒田新値
◆メールサポートご挨拶
◆場帳・業績推移他様式
◆玉帳・値板様式
◆よりどころ
◆日足記入方法
◆損切り
◆分割売買
◆株式分割時のグラフ
◆うねり感覚の習得
◆相場技法・うねり取り
◆うねり取り(2)
◆うねり取り(3)
◆うねり取り(4)
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株式投資の基礎知識
◆EPS・PER・PCFR
◆ROE・ROA・ROI
◆空売残高と空売比率
◆オプション・ストックオプション
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◆信用取引とは
◆委託保証金(証拠金)
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◆制度信用取引と一般信用取引
◆貸借取引と貸借銘柄
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◆委託保証金・信用余力・追証
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◆株式投資指標の種類
◆PERの示す意味は
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◆PBRとQレシオの示す意味は
◆証券取引所
◆株式累投(るいとう)とミニ株
◆保護預かり/保管振替制度と単位株
◆証券総合口座とラップ口座
◆店頭市場とJASDAQ
◆インサイダー取引
【ご質問です】

 よろしくお願いします。自分は、現在職場でばかにされています。
 出世は望めません。このレポートを読んで希望が湧いてきましたが、こんな僕でも相場で夢を手に入れることができるでしょうか?



【お返事致しました】

 ●● 様
 こんにちは
 ご連絡ありがとうございます。
 
 「うねり取り」は、単純ですから、やり方はすぐに理解されると思います。
 難しいのは、日々の単純作業を続けることが出来るか否かです。
 新聞を整理したり、四季報を貼り付けたり、大きなグラフを書くのも面倒といえば、面倒です。

 作業を続けている間、一向に相場感覚が感じられないけど、こんなことして意味があるのかな?・・・・と疑いたくなることもあると思います。

 私は、こんな時に、他の銘柄(平和不動産)の場帖をつけて、あまりの違和感に、めまいを覚えたことが有りました。

 自分では、相場感覚が無いと思っていたのに、違和感を感じたことで、自分の相場感覚が身についていたことを自覚しました。


 だれでもそうだと思いますが、まず頭で理解して、納得してから行動に移したいですよね。
 私も、最初は林輝太郎先生の著書を疑っておりました。

 どうして、大切な金を掛けることを、感覚なんていう怪しげなもので判断するのか?
 なんで、売買に練習が必要なのか?
 なぜ、試し玉なんてものが必要なのか?
 どうして、手数料を倍も払ってまで、両建て(ツナギ)をするのか?

 まったく、納得できませんでした。


 初めての方に、わかって頂くのが難しいのは、上記のような疑問に、実際の体験が必要なことです。

 わたしは、林先生のお言葉を疑いながらも、少しずつ体験を積み重ねることで、「本当なんだ、そういう深い意味があったんだ」と、徐々にですが目が覚めていったのです。

 おそらく、継続して利益を挙げ続けておられる方は、相場技法というものの存在に気付き、売買体験→納得→売買体験→納得、を繰り返し高い次元に進まれていると想像しております。



 一度技術を習得すれば、一生の宝にできますが、習得段階には苦しい過程があるのが事実です。

 相場技法はバクチではありません。
 一攫千金も得られません。
 習得に時間がかかります。


 あなたが、すばらしいのは、サラリーマンを続けながらも、複数の収益源に関心を持たれたことです。
 今後を想像するに、ますます激動の社会にならざるを得ません。

 個人的考えですが、今後は終身雇用は言うに及ばず、社会保険すら破綻の可能性が高いことを、いずれ多くの国民が気付いた後は、雪崩を打って資産逃避(キャピタルフライト)が始る可能性があると信じております。


 ●●さんの今後の人生を、豊かに穏やかに乗り切るには、たとえ給与所得が安定していても、複数の収入の道を確保しておくのが最善と思います。
 同様に、投資を考える際には、資産の何割かに絞り込んで下さい。

 値動きの傾向が、非相関の投資対象に資産を分散投資することで、リスクを低下させリターンを向上させるというポートフォリオ理論があります。
 株式投資をする際には、最悪全投資資産を失っても再起できるように、(特に練習売買の期間は)小さく投資することを心がけて下さい。


 方法は、「うねり取り」でなくても結構です。
 相場技法には、FAIも、酒田罫線も、リズム取りも、サヤトリ、・・・他にもいろいろあります。

 資金量と、性格によって、適性が異なるといって良いでしょう。

 どの技法を選択するか、なるべく広く検討されることをお奨めします。


 そして、絞り込んだ後は、他の銘柄にも手法にもニュースにも関心を持つことすら厳禁です。
 この世の中に、自分が選んだ一銘柄しか存在しない前提で、相場の波に乗ることだけを考え続けます。
 ここまできたら、逃げることは一切許されません。
 それだけの覚悟がいる、厳しい世界です。


 蛇足になるかもしれませんが、お金の知識(ファイナンシャルリテラシー)を磨くことが大切です。
 複数の収入の道には、他人に運用させる方法(ファンド等)もありますし、オークションあるいはアフィリエイトから自立された方もおられます(リアルビジネスをするには、少なくても数千万の投資が必要になり、失敗すれは多額の借金を背負うのが常でしょうが、ネットビジネスなら、ほとんど資金ゼロで始られ、撤退も簡単です)。

 ご自分の努力が、後々実を結び続けるように意識されると良いと思います。


 安定的なサラリーは重要です。
 ぜひ、サラリーマンを続けながら、あなたの資産のため池に、小さくてもいいですから、複数の水路を作り、いろんなところから水が流れ込んでくる仕組みを構築されて下さい。

 では、失礼します。

 


  建て玉のよりどころについて

 相場で勝ち続けるには、その「より所」とする根拠を何にするかが重要です。
 その「より所」に、普遍性があればあるほど、安心して投資できますね。

 例えば、FAI方式(低位株投資)では、株価の推移を10年単位で追い、低迷した会社の業績が収益回復した時、株価が上がる経験則(必然性?)を根拠に、銘柄を厳選し、かつ複数銘柄に分散投資します。

 異銘柄さやとりの場合は、複数の銘柄間の株価差が、開いたり、縮まったりする経験則を、収益源とします。

 自分の性格にあった相場技法を知ることも重要です。

 コンピュータの発達した現在、時代錯誤ではないか?と仰るかもしれませんが、相場師は、場帖(場帳)もグラフも手書き(相場師の三種の神器)です。
 手書きすることで、常とは違う違和感(相場感覚)を得やすくなるのです。

 「うねり取り」の場合は、数日から数ヶ月の比較的大きな相場の上下を、収益源にするものです。
 多くの銘柄の株価は、長期的な視点から見れば、ある値幅のなかで、上げ下げを繰り返している。
(別の表現をすれば、大きな値幅の中で、持ち合っている)

 そのうねりの感覚に基づいて、「上げトレンドは、買い」で取り、 「下げトレンドは、空売」で取る、を繰り返すものです。
 貸し株費用が発生し、逆日歩のリスクがある「空売り」が嫌いな人は、下げ相場は、 お休み(建て玉しない)です。

 お休みといっても、何もしないわけではなく、毎日場帖とグラフを書いて、いつ下げ止まるかを、注意深く観察します。

 「うねりとり」には、適する銘柄と、そうでない銘柄があります。
 長期にわたり、大きな持ち合い幅の中で、なんども上げ下げを繰り返す銘柄が、最適といえます。(銘柄選定法

 何十年に一度の化ける動きをする仕手株材料株品薄株新規上場株では、うねりの繰り返し確率が、低すぎるのです。

 違和感が有ると思いますが、優良株も「うねり取り」の対象では有りません。
 むしろ、長期的に、優良株として評価された会社が、十分成長し、少しぐらいのヒット商品では、業績貢献も限られ、微々たる成長しかできなくなった時。
 巨体を持て余すようになり、右肩上がりの株価もすっかり勢いを無くした後が、狙い目となります。

 言い方を代えますと、「うねり取り」には、地味な、大化けをしない、成長力をなくした面白くもない銘柄?、を厳選する必要があります

 なぜなら、あなたの収益源には、「安定したうねり」が必要だからです。

 加えて、忘れて頂きたくないこと
 【資金、目いっぱいの仕掛けは、絶対禁止!!】

 相場で破産する人は、いろいろいるが、統計的な事実があります。
 それは、資金目一杯の仕掛けをする人は、必ず破産するということ。

 従って、これから、練習売買する時も、資金は最低3単位(3000株分)、可能ならば4単位預けてから開始して下さい。
 練習売買の間、資金を出し入れしてはいけません。


 自分が厳選した銘柄の株価の動きを、毎日、場帳とグラフで受け止め、下げ止まったかな?とおもったら、1単位の買い(試し玉)を入れます。

 相場の波は昔から、「三月またがり60日」といわれています。
 数日の短いうねりから、半年を越える長いうねりもありますが、林輝太郎先生および関係者の方々のご著書には、具体的に統計をとった事例も載っています。

 自分好みの銘柄を選び(銘柄選定法2)、練習売買を始める時は、天井から、2〜3ヶ月(なるべく長い波の方が、安心感)後の下げ止まりを狙います。
    
 たぶん、最初は早過ぎ?で失敗!、となるかもしれませんね。
 しかし、それは、全く問題ありません。
 そのために、資金を抑え、時節を待つ、うねり感覚の訓練をしているわけですから。

 結果的な損益にとらわれずに、冷静に株価の動きを見る癖をつけましょう。
 下値抵抗線を勢いよく超えそうか、新値更新が鈍りそうか、 或いは順調に戻りそうか?

 場合によっては、仕掛ける前に決めた損切を実行するのも良いでしょう。

 重要なポイントは、
   【市場の実勢はどうだった? 
     この時、自分の銘柄は、どう動いたか?】

 
 この感覚を肌で感じ(相場感覚の受止め)、それを繰り返すこと!

 これが、他の本に書いてない、相場感覚を身に付けるポイントと、思っております。
 相場感覚につきましては、場帖とか、グラフから受ける感覚とか、上記のような体験の繰り返しが必要ですから、ある程度時間が必要となります。

 「継続こそ力なり」です。


 さて、私が「より所」とする、もう一つの重要要件は、
    
【上がった株は、必ず下がる。
        下がった株は、上がるとは限らない】


 これが、私の建て玉が、売りが多い(オーバーヘッジ)理由です。
 資金1千万の場合で、CSKの株価は、2000円〜5000円が大きな持合と見ておりましたから、具体的な自主ルール(最大建て玉)は、
     売りは、最大30単位(約1500万円)、
     買いは、最大15単位(約750万円)

です。 

 現実には、強弱の相場観は、絶えずあやふやなものですから、売り買いの玉数の差が大きくなる機会は僅かなものです。

 売りは、上げ止まりを感じた時、大きく仕掛けますが、買いは、小さく試し玉1単位ずつ。
 その後も、小さく分割して仕掛け、平均値が有利になるような建て玉を心がけております。
 
 あなたも、練習売買で、数回続けて利益になると、つい気が緩んで、大きく仕掛けたい感情にとらわれると思いますが、ここが一番肝心です。
 じっと我慢して下さい。
 相場感覚の習得期間も、人それぞれです。

   【資金目一杯の仕掛けは、破産へまっしぐら】
を思い出して下さいね。

 







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