学校では決して教えないことですが、お金に関する知識の有無は、人生を左右すると言っても過言ではないでしょう。
　投資活動（海外ファンド、FX・外国為替取引、株式投資等）に不可欠、或いは知っていた方が有利な基礎知識を集めました。

　　　　　　　　　「図解雑学　通貨と経済」　野村重治　著

●為替を買うための権利を売買する

　　　　通貨オプションとは、デリバティブにおける
　　オプション価格の一つであり、ある通貨を特定期日（満期）
　　に特定の価格（行使価格）で売る権利と、買う権利のこと
　　です。
　　　　売る権利をプットオプション、買う権利を
　　コールオプションと呼びます。

　　　　通貨オプション取引では、これらのオプションを売買する
　　ことで為替リスクの軽減や投機による差益を狙います。

　　　　オプションはその言葉の意味どおり、買い手が権利を
　　行使するかどうかを選択できますが、満期以前にも行使
　　できるアメリカ型と、満期日にしか行使できない
　　ヨーロッパ型があります。



●通貨オプションを用いた取引の実際

　　　　例えば、米ドル建てで輸入代金を支払うために、
　　１ヵ月後1ドル=100円でドルを買うというコールオプション
　　を購入したとします。

　　　　オプションの価格はプレミアムと呼ばれ、1ドルにつき
　　いくらとなるかが提示されています。

　　　　ここでは、1ドル当り2円で買ったとしましょう。
　　　　満期日に1ドル=100円よりも円高ならば、オプションを
　　行使せずに市場でドルを購入したほうが安くなりますが、
　　プレミアムの2円は損失となります。
　　　　また、1ドル=100円より円安になれば、オプションを行使
　　することで、損失を2円までに止められます。

　　　　輸入代金を外貨で受け取る際にプットオプションを購入
　　する場合は、上の例と逆の関係になります。

　　　　オプションは、銀行の店頭で販売されていて、銀行と顧客
　　、或いは銀行同士の相対取引となります。
　　　　プレミアムの価格は、権利が行使される確率や、満期の
　　長さによって決められています。

　　　　オプションの提供者は、保険会社のようなもので、取引が
　　増えるほど提供者が損失を被る率は下がり、利益を得られる
　　ようになっていきます。