学校では決して教えないことですが、お金に関する知識の有無は、人生を左右すると言っても過言ではないでしょう。 |
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「図解雑学・日本の金融」 川村雄介 著 ●金融商品取引法で定められている「株式公開買い付け」 TOB(株式公開買い付け)とは、会社や個人がある会社の経営権取得など を目的に株式の買取を希望する場合に、買い付けの期間・買い付ける株数・価格 などを公表して、証券取引所を通さずに不特定多数の株主から株式を買い集める ことをいいます。 もし特定の投資家が大量の株式を密かに買い集めたら、一般株主の不利益に なることも有ります。 そこで株取引について定めた金融商品取引法では、第三者が上場企業など の株式を市場を通さず取得する場合、TOBによる買い付けを義務化付けています。 TOBによる買い付けでは、通常は株式市場における株価よりも高い買い付け 価格を提示するため、市場に流通している株式が少ない場合でも、株式を買い集め 易くなります。 また、買い付ける株数が目標に達しなかった場合には、買い付けそのものを 取りやめることも出来ます。 ●敵対的買収で利用されるケースも多い TOBは、企業買収などのために特定の人が株式を買い占めた時に、一般の 株主に不利益を及ぼさないための制度ですが、2005年のライブドア社による ニッポン放送株買収問題などを契機に、TOB制度の不備が明らかになりました。 その後TOBの手続きは、株取引の透明性や公正性を確保するために大幅に 見直され、より厳格な規制が設けられことになりました。 なお、近年のM&Aでは敵対的買収も少なくありませんが、その多くはTOBに よるものです。 買収相手の経営陣の同意を得ないまま行われるTOB は、特に「敵対的TOB」 とも呼ばれます。 |