学校では決して教えないことですが、お金に関する知識の有無は、人生を左右すると言っても過言ではないでしょう。 |
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「図解雑学・日本の金融」 川村雄介 著 ●代表的手段の一つ「ポイズンピル」 敵対的買収の増加を背景に、買収防衛策を導入する企業が増えています。 買収防衛策には様々な種類が有りますが、その代表例が「ポイズンピル(毒薬 という意味。ラップラインともいう)」です。 ポイズンピルとは、あらかじめ既存の株主に対して、新たに株式を取得できる 権利を与えておくものです。 買収を仕掛けられた際にこの「権利」を発動すれば、買収者以外の既存株主の 保有する株式数が増えることになります。 これにより買収者の持ち株比率が下がると同時に、買収を達成するためには 、より多くのコストがかかることになり、買収意欲を削ぐことが出来るというわけです。 M&Aが盛んなアメリカでは、80年代以降から普及している手法で、日本でも ライブドアによるニッポン放送買収の騒動をキッカケに導入を検討する例が増えまし た。 但し、ポイズンピルは経営者の保身のために使われる恐れも有ることから、 実際の導入や発動に関しては、株主総会の承認や社外取締役のチェックなどが 求められます。 ●株主重視の経営姿勢も重要に 企業に対する株主や投資家の評価が下がれば、株価も下がり、結果的に 買収対象として狙われ易くなります。 このため企業は株主に利益を還元するなどして、その評価や信頼を高め、 安定的に株主になってもらう必要が有ります。 その意味で、企業が株主や株価を重視する経営姿勢をとることも、敵対的買収 を防ぐ重要な手段といえます。 |