「雑学3分間 金融」 太齊利幸 著より抜粋
■外国為替相場の意味
ここにいう為替とは外国為替を言います。
外国為替とは、海外との決済のことです。
つまり、諸外国との通貨と日本の円を交換することです。
アメリカからモノを買ったとき、支払いはドルで行います。イギリスであればポンドです。
したがって、日本円をそれぞれドル、ポンドに交換しなければなりません。
このときの交換レートを外国為替相場(外国為替レート)といい、1ドル=117円とか、1ポンド=230円といいます。
例えば、1ドルが117円が125円になったときを円安、1ドル=105円になったときを円高といいます。
つまり、1ドルの価値が117円から125円になったということは、ドルの価値が高まり、円の価値が下がったことを意味するからです。
105円のときはその逆です。
■為替相場と海外資金の流入
この為替と金利の関係を、もう少し詳しく見てみましょう。
今後も円安ドル高が進むと予想される場合は、ドルのほうが強いので、円で運用していた資金をドルでの運用に切り替えていきます。
つまり、さらに円安・ドル高になっていきます。
そうなると、日本国内の債券などの売りが増加します。
その結果、債券相場の価格が下がり、金利が上昇することになります。
また、外国にお金が流れると日本側としてはお金を取り戻そうとする動きも起こります。
つまり、金利を引き上げるのです。
逆に、今後も円高ドル安が進むと予想されると、円のほうが強いので、ドルなどの外貨に回っていた資金が国内に流れ込んできます。
円での運用に切り替えるのです。
こうなると、さらに円高・ドル安になっていきます。
これらのお金の多くは日本国内の債券に流れ込みますから、債券相場の価格が上昇し、金利が低下していくことになります。
また、ドンドンお金が入ってくると、何も高金利で預かる必要もなくなるので、金利を引き下げる方向に向かうのです。
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