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「図解雑学・日本の金融」 川村雄介 著
■投資家からお金を集めて株式などに投資する組織
投資ファンドとは、投資家から資金を集め、そのお金を増やすために企業などに投資する組織のことです。
企業の株式を買い占めて経営権を取得し、経営改革を行って会社の価値を挙げた後に売却して売却益を得たり、大株主として多額の配当を受け取ったりして、それを投資家に分配していくというのが基本的なビジネスモデルとなります。
■企業再生や事業再編に一定の役割を果たす
投資ファンドは、あくまで利益の追及を目的とする存在であり、「敵対的」と受け取られるような買収を仕掛けて、相手企業の反発を招いたりすることも有ります。
一方で、90年代後半に日本に上陸した海外の投資ファンドの例のように、結果的に不振企業の再生に一役買ったりすることも有ります。
積極的な投資により新興企業を育成したり、企業に効率的な組織になるための事業再編を促すなど、近年では、日本経済の中で一定の役割を果たすようになりつつあります。
最近では、敵対的買収を防ぐ狙いなどからMBO(経営陣による企業買収)の事例が増えていますが、その多くで投資ファンドが資金的に関与するなど、その存在感はますます高まっているといえます。
なお最近、一部の投資ファンドにインサイダー取引や株価操縦など違法で不透明な行為があって問題視されています。
ただし、これらはファンド自体が悪いというわけではなく、不公正な取引が許されないことを示すものと考えるべきでしょう。
ちなみに金融商品取引法では、ファンドについても様々な規制をしています。
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