海外ファンド・ヘッジファンド投資の基礎知識

 海外のお金持ちが投資する海外ファンドヘッジファンド)は、景気の変動に関わりなく、すばらしい運用成績を残しています。
 英会話ができない私でも、渡航もせず海外ファンドを入手できるんですね。 そんな魅力ある海外投資の基礎知識集です。

<海外ファンド活用法・基礎>

【外貨預金のリスクと外貨建てMMF】

                              「雑学3分間 金融」 太齊利幸 著

 ■外貨預金のリスク

       外貨預金は文字通り、外国通貨の銀行預金です。
      
       預入額や預金残高が外貨建てになっている他は、基本的な仕組みは円預金と同じ
     ですが、外貨預金は預金保険機構の対象外となっています。


        昨今の長引く日本の超低金利を背景に、外貨預金への感心が高まりつつあります。
       しかし、外貨預金のリスクは、表面上見える高金利の裏に隠されている為替変動リスクです。

        急激な為替レートの変化は、大きく資産価値を目減りさせたり、増やしたりするので、
       注意が必要です。

        例えば、ドル預金を1万ドル、利率4%、預入期間1年、預入時為替レート115円、
       満期時為替レート100円とします。
        すると、預入期間中の税引き後のドル受け取り利息は 10,000ドルX4%X0.8=320ドル 
       となります。
        ドル預金を設定したときの円資金は 115円X10,000ドル=1,150,000円 なので、
            1,032,000−1,150,000=118,000 の損失となります。

        どうでしょう。
        目先の4%に目がくらむと、こういうことが起こります。

        しかし、満期時の為替レートが同じなら、何の問題もありません。
     
        このように外貨預金は、為替の変動によって大きく利益や損失が生まれる
       ハイリスクハイリターン商品なのです。
  

 ■外貨建てMMF

        そういう点では、外貨預金よりは満期の無い外貨建てMMFのほうがオススメ商品と
       いえます。
       
        外貨建てMMFとは、海外の投資信託会社によって外貨で運用される公社債投信
      です


        満期が無いため、預け入れ時より円高のときにはそのまま置いておき、円安になったとき
       に解約すれば、為替差益を得ることができます。


   上記の記述の中で、
『満期時の為替レートが同じなら、何の問題もありません』
  というのは間違い
です。

   為替変換手数料を度外視しています。

   ご存知と思いますが、銀行の為替手数料は、サラ金顔負けの、とんでもない暴利を
  むさぼっております。

   通常、片道1円、往復ビンタで2円となっており、例えば預け入れと解約時のレート
  が同じ115円と仮定したら、1.7%の損失となります。

   上記の例で正確に計算しますと、4%の利息の税引き後収益が320ドルとして、
      投入資金は、115+1=116円 1,160,000円
      満期元本と利息、10,000+320=10,320ドル
      為替100円時、円に戻すには、 100−1=99円
              10,320ドルX99円=1,021,680円
      純利益は、 1,021,680−1,160,000=▲138,320 の赤字
      上記本文よりも、なんと、20,320も損害が膨らみます。 

   銀行預金に比べれば、外貨建てMMFは、はるかに有利です。
   有利といっても、銀行の半分ほど(ドル円で片道50銭、ユーロ円で片道75銭)の
  為替手数料をとられますので、FX(外国為替証拠金取引)を基準にすれば、
  お話になりません。

   FXを使い、レバレッジ1倍で外貨を買えば、銀行預金と為替リスクは同じなのに、
  為替手数料は安く(片道10銭程度)、預金金利(FXの場合は、スワップ)は定期預金の
  数倍となります。

   海外送金すら可能な、FX会社もあります。
   信用リスク面でも、強力な信託制度を取り入れている会社もあります。
   FXが身近になった今日この頃、「銀行で外貨を取引する理由はない」と、断言できると
  思います。

    ☆☆☆☆☆☆☆☆ 投資の基礎知識 投資信託運用成績低迷 ☆☆☆☆☆☆☆☆
    昨年までは、政府方針の「貯蓄から投資へ」の流れを受けたのか?、
   ゼロ金利の銀行預金を避け、外貨建ても含め投資信託(投信)への資金流入が
   活発でした。
    特に、グローバルソブリンに代表される毎月分配型の投信へは、加速度的な
   資金流入がみられました。

    ところが、昨年(07年半ば)以降、サブプライム問題が顕著になり、世界中の
   金融機関への影響が避けられなくなるに従い、株安、
   円高(高金利通貨へのキャリートレードの巻き直し)、リスク資産
   への投資削減と、投資信託の不調が目立つようになりました。

    07年度末の公募株式投信の純資産総額は66.8兆円(投資信託協会)。
    06年末に較べると、プラス11.1兆円で過去最高です。

    全体としては、日本の株式で運用する投信は不振でしたが、中国やインドなど
   新興国の株式で運用する投信や、海外の高金利通貨で運用する投信が
   好調でした。

    ところが、半期別の資金純増額を見ると、年前半1〜6月の10.4兆円増から、
   後半7〜12月は4.2兆円増と6割減。

    この背景には、米国のサブプライムローンから派生したデリバティブ
   (低格付け債券と高格付け債券を融合させた商品を、再び、組み合わせた)
   商品が世界中に販売され、減価が算定できなくなった。
    
    会計は、時価会計が原則であるから、その損失額を算定するため売りに出すも
   買い手不在で値付かず。
    これが、世界的にモノライン(金融保証会社)まで巻き込んだ金融市場の
   信用収縮懸念、景気減速懸念を引き起こした。

    そして株式や不動産などの相場が昨年夏以降、急激に不安定になり、
   運用環境が大幅に悪化しました。

    特筆すべきは、リスク限定型投信では株価急落によって、
   日経平均株価など予め決められた水準(ノックイン価格)を
   下回り、元本保証が消滅した商品が多発しているようです。

    安定志向の投資家に好まれる傾向がありますが、ノックイン価格を下回ると
   元本割れする可能性が高くなるというリスクは、忘れてはなりません。

    むしろ、ノックインなどという概念が不要な、オルタナティブ(全天候型)投資
   を選ぶべきではないでしょうか?
    上がるだけでなく、必ず下がる時もある相場の世界において、
   「(空売りを交えないで)買いのみで利益を上げる」というのは、
   不可能ではないが、限りなく難しいというのが、個人的考えです。

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