スマートマネー流株式選択術 (ピーター・フィンチ著)
◆ミューチュアルファンド mutual fund
数多くの個人投資家から集めた金をプールして、株や債券、その他の金融商品を買い付けていく投資会社(日本では「会社型投資信託」という)。
ミューチュアルファンド投資の2大メリットは、プロによる運用と、分散投資だが、これらのサービスと引き換えに通常、1〜2%の運用報酬をとる。
また、ファイナンシャルアドバイザー経由で購入した場合は、販売手数料(ロード)やその他の手数料も取られることになる。
ファンドにはオープンエンド型とクローズドエンド型があり、オープンエンド型は、投資家から資金が流入するたびに新株を発行し、解約時には株を買い戻す。
価格(基準価格)は、ファンドの純資産総額を発行済み株式数(口数)で割った値となる。
一方、クローズドエンド型は、IPO(新規株式公開)時に一定数の株式を発行し、その後は公開市場で売買される。
普通のミューチュアルファンドは、たいていオープンエンド型である。
◆ヘッジファンド hedge fund
富裕な個人投資家や機関投資家が所有している私募形式の投資パートナーシップ。
ミューチュアルファンドでは採用できないような積極的な戦略が認められており、空売り、レバレッジ、プログラム売買、スワップ、裁定取引(アービトラージ)、デリバティブなどを駆使した運用を行う。
ヘッジファンドは法律により投資家数を100人未満に制限されているため、ファンドの最低投資額は通常100万ドルに設定されている。
◆債券ファンド bond fund
分散型ポートフォリオの中に、債券を専門に組み入れて運用している債券型ミューチュアルファンド。
たいていの債券ファンドは毎月分配型だが、この分配金は再投資しても、受け取っても良いことになっている。
ファンドの欠点は、債券そのものではないこと。
確定利回りではないし、いずれ償還して元金を返済するという契約上の義務もない。
つまり、債券の重要な特徴が二つともないのである。
とはいえ、国債、社債、地方債を組み入れたさまざまな種類の債券ファンドがいろいろある。
特に社債の場合、ボラティリティ(価格変動リスク)が大きいため、個別に債券を買うよりも、多種多様な銘柄を組み入れたファンド(ディバーシファイドファンド)を購入したほうが良いだろう。
◆株式ファンド stock fund
株式に投資するミューチュアルファンド。
グロース型、ブレンド型、バリュー型など、さまざまな投資戦略がある一方、小型株、中型株、大型株など、時価総額に投資していくファンドも有る。
S&P500などの特定の株価指数に連動するインデックスファンドもあれば、テクノロジーやヘルスケアなどの特定の業種に投資する業種別ファンドもある。
株式ファンドを購入する重要な利点のひとつは、よく分散されたポートフォリオをアクティブに
運用してもらえることだ。
上記著書は、米国内法の話である。
それに、訳者が日本に適用できるように、注記してある部分がある。
米国内のヘッジファンドは、最低投資額100万ドルとは、夢のような金額です。
投資家数100名未満というのも、納得できますね。
こんな金額を出せる投資家を探すのは、容易ではないでしょう。
また、損失のリスク許容度を考慮された法律のような気がします。
でも、ご安心を! オフショアには、もっと最低投資額が低いファンドもありますよ。
旧クアドリガ(現S社)社のスーパーファンドが1万ドル(USD)≒100万円、
OM-IP150 Plus(NZD)が5千(NZD)≒30万円 です。
ヘッジファンドの中で、満期時元本確保がなされているものは、募集期間が限られているクローズドエンド型です。
理由は、単純で、元本確保の仕組みが、運用開始時、資産の半分程度をゼロクーポン債に振分けるためです。
不定期に追加されるオープンエンド型では、ゼロクーポンの活用が困難でしょう。
株式ファンドを買うのなら、アクティブに運用しないインデックス型の方が、最終成果が良いという話を聞いたことがある。
高い経費を払い、さんざん売り買いした結果が、指数に負けるというのは、皮肉な結果があるものです。
インデックス型が、最も経費率が低いというのも、ポイントです。
もっとも、全体が下がる時には、連動して下がるわけですから、我々が期待するヘッジの機能は持っていません。
自然災害、テロ等で急落があっても、資産を増やせるヘッジファンドこそ安心して資金を寝かせられます。
|