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「2007年からはじまる国家破産時代をどう生きるか 最後の2年」
浅井隆 著
それは、私がモスクワへ取材に行ったときの話だ。
現地の人々の聞き取り調査をしたときに、私はある信じられない話しを聞いた。
どういうことかというと、国家破産の大混乱時には、金(ゴールド)の現物は、まったく使えなかったというのである。
・・・中略・・・
ところが、私の知人にアルゼンチン(ロシアと同じく国家破産で大混乱に陥った)で現地調査をしてもらうと、そこでもやはり金は一切使いものにならなかったということが判明した。
有事に金が使えないというのは有り得ないような話だが、調べてみると理由がわかった。
金は見た目で誤魔化しやすいいため、外側だけ金で中は鉛といったような金の偽物が 大量に出回ったのだ。
それで皆が金を信用しなくなり、使えなくなったらしい。
大混乱のときには金は物々交換の対象にならないという事実は、ひとつの大事な知識になると思う。
ロシアとアルゼンチンの二ヶ国で使えなかったのだから、おそらく日本も同じ結果になるはずだ。
ちなみに、こうした状況下で唯一助かったのは、海外に銀行預金や優良ファンドをもっていた人々だ。
残念ながら、この本には金の種類(延べ板か金貨か)は書かれていませんが、中に鉛を仕込んで誤魔化せるのは、延べ板(インゴット)のことと想像します。
金貨の場合は、鋳型まで作る必要があり、中に仕込める量も僅かのため、採算に合わないような気がします。
古い話になりますが、5gとか、10gの小さなバーを購入したことがあります。
この時、素朴に真偽判定を考えました。
各金属の比重は、
金=19.3 鉛=11.4 鉄=7.9
鉛の1.7倍、鉄の2.4倍ですから、敏感な人では、持った瞬間に判るかも?
立方体に近いものの簡易判定は、縦x横x高さから体積を概算し、比重をかけたものと、重量を比較すれば判ります。
異型なものは、満タンに水を入れた容器に、対象物を入れ、あふれ出た水の量から体積を換算します。(大雑把に、水1gが1cc)
残念ながら、この方法は、金貨のような小さいものには誤差が大きすぎ使えません。
現実的には、金の比重は、他の金属と大幅にかけはなれているため、インゴットなら上記の荒っぽい方法で、判定が可能と思います。
ちなみに、ウランの比重が、金に近い19 だそうですが、入手ルートが限られる上、被爆のリスクまで侵して、偽物を作るとも思えません。
(キロ当たり単価は、金よりも高いかも??)
もしも、私の想像が正しいとすれば、小額の金貨が最強の物々交換手段になると思います。
但し、小さなインゴットにしたり、金貨に鋳造するためのコストが嵩むため、平常時の感覚では、割高な投資になります。
その意味からは、オフショアバンクの口座から、日本国内のATMで必要な都度小出しできるルートも確保するのが望ましいと思います。
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でも、国益を考えたときは、「身に降る火の粉は払わにゃならぬ」かも?
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金の重要性を再認識しました。
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