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「図解雑学 通貨と経済」 野村茂治 著
●需要が供給を決めるお金 古典派経済学では財の価格が調整されることで、超過供給や 超過需要は発生しないとされていました。 いくら作っても、価格が下がれば全て売れると想定し、需要と供給 は常に等しくなると考えます。 しかし、ケインズはこれを否定して、総需要と総供給は必ずしも一致 しないと主張しました。 現実的には、財の価格は極端に変化するものではないと考えて、 需要がなければ財を作っても売れないと考えます。 つまり、需要が供給を決めると考えました。 これを有効需要の原理といいます。 有効需要というのは、お金(借りたお金でもかまわない)を持っていて、 現実的にモノを買うことが出来る人の需要ということです。 お金を持っていないのに、願望として欲しいと思っている人の需要 とは異なります。 ●新古典派の考え方 ケインズ経済学では需要によって供給が決まると考えるので、 経済が不況であるときには、政府の支出で需要を増やし、 経済活動を活発化させようとします。 これに対して、新古典派の流れを汲む考え方では、需要を増大 したところで人々の慎重な態度は変わらず、むやみに財政赤字を 増大するだけであると主張します。 むしろ財政赤字が金利の上昇を招いて経済を一層悪化させる というわけです。 そこで、規制緩和や構造改革など供給側の改善を積極的に 行って、人々にやる気(インセンティブ)を与えることが重要 であると考えます。 |