海外ファンド・ヘッジファンド投資の基礎知識

 海外のお金持ちが投資する海外ファンドヘッジファンド)は、景気の変動に関わりなく、すばらしい運用成績を残しています。
 英会話ができない私でも、渡航もせず海外ファンドを入手できるんですね。 そんな魅力ある海外投資の基礎知識集です。

 関連記事 【外資ファンド利回り20%超のからくり】
安全・安心の海外ファンド活用法
大前研一『ニュースの視点』
海外送金ルート
ファンド購入手続き
海外投資と税金
預金封鎖対策
フリーランチ投資家七つの鉄則
狭められるオフショア口座開設
海外ファンドのリスク
納税者番号・選択制で導入
国と地方の債務残高
けふ(今日)から預金封鎖
財産税を錬金術に
人口減少と日本経済
国家破産・予想される事態
オランダ経由の課税逃れ防止
ネバダレポート 
国家破産下では金は使えない
外為法・外国為替検査
確定拠出型年金・401K
ファンドの種類
株式ファンドの投資手法
国債のデフォルトは現実的でない?
老人税
買ってはいけない!個人向け国債
誰もが最後は「一人の投資家」
投資をしなくても幸せになれる時代は終わった
投資を始める前に読んでおきたい名著
実際投資に役立つ王道の著
日本は利上げを急ぐな!OECD事務総長
財務官僚は国債を買わない
RR分類と受益証券説明書
メールサポートご挨拶
標準偏差
クアドリガ(QUADRIGA)見送り体験
シャープレシオ 
タックスヘイブン
出口戦略
サギ商品の見分け方
海外金融取引の課税強化
有力ファンドについて
ファンド選定法
ファンド選別ツール
副島隆彦氏格付けヘッジファンド 
ファイナンシャルリテラシー
ヘッジファンドの投資戦略
ヘッジファンド投資三つのリスク
理論的支柱「無裁定価格理論」
利回り20%超のカラクリ
分散投資が利益安定のキモ
資本主義からファンド資本主義へ
投資ファンドの四分類
我々は、既に「外資ファンドの投資家」
企業価値とホリエモン・チャート

株価指数
米国債
ジャンクボンドとハイイールド債
ボラティリティとベータ値
アルファ値
決定係数(アールスクエア)
ファイナンシャルプランナー
先物取引(フューチャーズ)とオプション
利回り・利回り格差・利回り曲線
ROE・ROA・ROI
アセットアロケーション(資産配分)
ファンド会社(投信会社/投資会社)
逆張り投資家
信用格付け・債券格付け
政策金利とコールレート
マネーサプライ
金利と利回り
インターバンク市場
リスクはお好き?
オフショア市場
デリバティブ
外貨預金のリスクと外貨建てMMF
債券(公社債)市場
外債とデュアルカレンシー債
金融商品の性質
投資信託 
預金保険制度とペイオフ
金本位制とドル本位制
固定相場制と変動相場制 
国際通貨体制の歴史
          外資ファンド利回り20%超のからくり」 北村 慶 著

 
   外資ファンドが、どうして利回り20%超を達成できるのか、
  その四つの秘密について詳述します。

 (1)裁定取引 
         
       金融商品に関する「理論価格」が分かれば、その商品
     の割高・割安が分かり、取るべき投資行動---即ち、
     「売り」か「買い」か---が適格に判断できることになる。

       「無裁定価格理論」とは、
        「どんな商品でも市場価格は
             いずれ理論価格と等しくなる」

     という理論である。

       これが、投資ファンドの理論的支柱となる、
     「無裁定価格理論」である。

      つまり、完全な世界を想定すれば、預金、国債、
    株式、不動産など、どの商品を買っても、利回りが
    高い商品にはそれ相応の高いリスクがあり、利回り
    が低い商品のリスクは小さいという理論
である。

       「利回り20%超」の第一の秘密である。
                         
        【ご参考 →理論的支柱「無裁定価格理論」 】


 (2)レバレッジ効果

        「利回り20%」を実現する第二の秘密は、
      「レバレッジ効果」である。
      
        「レバレッジ」とは”梃子”のことである。
       ”梃子の原理”においては、力をかける力点と、
      支える支点、さらに物を動かす作用点までのそれぞれ
      の距離が重要だ。
        すなわち、その効果は、作用点から支点、支点から
      力点の距離の比率を変えることにより、大きく変わる。

        これと類似のことが、金融の世界でも起こる。
        この場合に、作用点から支点の距離にあたるのが
      「手元資金(自己資本)」、支点から力点にあたるのが
      「借り入れ資金(負債)」だ。
       
        ROA(リターン・オン・アセット) = 収益 ÷ 資産

        レバレッジ = 資産 ÷ 自己資本

        ROA と レバレッジをかけると、資産が打ち消し
      あって、ROE(自己資本利益率)になる。
        
        (収益 ÷ 資産) × (資産 ÷ 自己資本) =
         収益 ÷ 自己資本 = ROE


        企業買収ファンドも、企業生成ファンドも、この
      レバレッジ効果を巧みに用いて収益を増大させている。
       すでに、「イールドギャップ」や「ノンリコースローン
      の説明の中で、この「レバレッジ効果」について触れて
      いる。

        また、「ヘッジファンド」では、信用取引やオプション
      の形で「レバレッジ効果」が重要な役割を果たしており
      またLTCMの破綻のケースのように、過度のレバレッジ
      が金融不安を巻き起こした例もみた。


 (3)分散効果

        第二の秘密である「レバレッジ効果」が「歪」を増幅
      させる効果があるのに対し、「分散効果」は異なる
     投資手法の組み合わせにより、リスクを抑える
      ---つまり損をしにくくする---効果がある。


        分散効果は、「資産を複数に分けるだけでリスク
      が減少する」という、人類最初のリスクコントロール
     
手法である。
        我々の先人達は経験則的に、このことを悟った。

        現代になり、これを理論的に証明し、
         「相関の少ない資産間において、
      アセットアロケーション(資産配分)を追求
      することが投資効果上有効である

      ことを数式で示したのは、アメリカの
      ハリー・マーコビッツ氏
である。

        この「ポートフォリオ理論」は「無裁定価格理論
      と並び、現在の金融工学の二大支柱のひとつと
      なっている。


 (4)ファンド・カルチャー

      ■プライベート性
        
投資家が好む運用期間やリスク許容度
       
---どの程度の損失に耐えられるのか---
        あるいはすでに行っている運用で取っているリスク
        の量や質などが分かれば、これから行う運用での
        リスクの取り方やレバレッジのかけ方、あるいは
        分散の利かせ方などの判断がし易くなる。

          このようにお互いの顔が分かっており、お互いが
        信頼できる間柄で、運用の中身まで突っ込んだ
        相談が出来ることが、投資の成功のためには極め
        て重要なのである。


      ■徹底した成果主義
         通常、投資家から資金を預かる場合、
        ファンドマネジャー個人も自分の資金をその
        「ファンド」に投資する

         こうした資金を「セームボートマネー」という。

          他人の財産の運用をする以上、自分も
         ”同じ船”に乗って、運用の世界という荒波に
         乗り出すわけだ。
          そして、自ら難破(大損、あるいは最悪の場合
         には個人破産)するリスクを取るのだ。

          もちろん、大波や嵐を乗り切り新大陸に無事
        着けば、そこでは「超過利益の20%相当」という
        ご褒美(インセンティブフィー)が待っている。


     ■”なんでもあり”の発想法
  
       「投資ファンド」のマネジャーたちは、投資家
         との”プライベートな関係”をベースにして、
         徹底した結果主義で評価されている。

          こうした背景を考えると、ファンドマネジャーたち
         が、「世界中のあらゆるものが投資対象であり、
        あらゆる考え方が投資手法である
」という思い
         に至るのは自然なことである。

          つまり、彼らにとっては、運用の制約や縛りに
       なるものは少なければ少ないほど良い
のだ。

          例えば、運用対象は、その市場に「歪み」が
        あるか、あるいは自分の顧客である投資家が
        持っている他の資産との「分散が効くか」、という点
        だけが重要である。

          欧米のファンドマネジャーたちが日本の
       金融機関と異なる最大の点は、彼らは節税を
       ”悪”あるいは”後ろめたいこと”とは考えない

        というところにある。
       
         彼らの間には、運用成績を上げることに結びつ
      く節税スキーム(仕組み)を考えることは 、
      税務当局との「知的ゲーム」
ととらえられており、
      世界中の税制の違いは、例えば債券の価格のズレと
      同じで、収益を生む"歪”の一つと考えられているので
      ある。
     

     ■無国籍性とタックスフリーへの執着

          ファンドマネジャーたちにとって「投資ファンド
         に対する国家権力の規制や課税は、好ましから
         ざるものとなる。

          したがって「投資ファンド」の所在地も、運用の
        制約や縛りになるものは、なるべく少ない場所が
        選ばれている。

          タックスヘイブン租税回避地)においては、
        非居住者は、わずかな口座維持手数料を払うだけで
            @租税支払いの免除
            A個人情報の非公開(犯罪の嫌疑が証明
              されない限り捜査当局にも非公開)
            B為替取引報告の免除
            C証券取引報告の免除
            Dデリバティブ取引の制限無し
            E信用取引などレバレッジ取引の制限無し
        といったメリットが得られるのだ。

   上記いずれもが、「ファンドカルチャー」を形作るものであり
  、運用を支える基盤なのである。

   
   外資ファンドの驚異の利回りは、上記四項目の
  コラボレーションによって生まれる。
    
    短絡的にまとめれば、

       @投資商品の値幅は小さくとも、確実に稼げそうな
         歪(裁定価格)を発見し
       A儲け幅の小さい部分は、レバレッジによって
         資金に対する効率を上げ
       B投資対象を相関関係が無いあるいは弱いもの
         に徹底して分散することで、
         リターンの”和”の成長と、リスクの”平方根”
        の成長差を活用
し、安定利益を確保。
       C上記の追求を可能にする環境作りのために
         無国籍化、徹底した成果報酬主義で、
         絶対利益の最大化を実現している。 

    ☆☆☆☆☆☆☆☆ 投資の基礎知識 投資信託運用成績低迷 ☆☆☆☆☆☆☆☆
    昨年までは、政府方針の「貯蓄から投資へ」の流れを受けたのか?、
   ゼロ金利の銀行預金を避け、外貨建ても含め投資信託(投信)への資金流入が
   活発でした。
    特に、グローバルソブリンに代表される毎月分配型の投信へは、加速度的な
   資金流入がみられました。

    ところが、昨年(07年半ば)以降、サブプライム問題が顕著になり、世界中の
   金融機関への影響が避けられなくなるに従い、株安、
   円高(高金利通貨へのキャリートレードの巻き直し)、リスク資産
   への投資削減と、投資信託の不調が目立つようになりました。

    07年度末の公募株式投信の純資産総額は66.8兆円(投資信託協会)。
    06年末に較べると、プラス11.1兆円で過去最高です。

    全体としては、日本の株式で運用する投信は不振でしたが、中国やインドなど
   新興国の株式で運用する投信や、海外の高金利通貨で運用する投信が
   好調でした。

    ところが、半期別の資金純増額を見ると、年前半1〜6月の10.4兆円増から、
   後半7〜12月は4.2兆円増と6割減。

    この背景には、米国のサブプライムローンから派生したデリバティブ
   (低格付け債券と高格付け債券を融合させた商品を、再び、組み合わせた)
   商品が世界中に販売され、減価が算定できなくなった。
    
    会計は、時価会計が原則であるから、その損失額を算定するため売りに出すも
   買い手不在で値付かず。
    これが、世界的にモノライン(金融保証会社)まで巻き込んだ金融市場の
   信用収縮懸念、景気減速懸念を引き起こした。

    そして株式や不動産などの相場が昨年夏以降、急激に不安定になり、
   運用環境が大幅に悪化しました。

    特筆すべきは、リスク限定型投信では株価急落によって、
   日経平均株価など予め決められた水準(ノックイン価格)を
   下回り、元本保証が消滅した商品が多発しているようです。

    安定志向の投資家に好まれる傾向がありますが、ノックイン価格を下回ると
   元本割れする可能性が高くなるというリスクは、忘れてはなりません。

    むしろ、ノックインなどという概念が不要な、オルタナティブ(全天候型)投資
   を選ぶべきではないでしょうか?
    上がるだけでなく、必ず下がる時もある相場の世界において、
   「(空売りを交えないで)買いのみで利益を上げる」というのは、
   不可能ではないが、限りなく難しいというのが、個人的考えです。

    
海外ファンド株式相場技法うねり取りFX(外国為替証拠金取引)情報起業料理・グルメお奨め本注文方法筆者特定商取引法サイトマップTOPページ
FX(外国為替証拠金取引)Map | FX(外国為替証拠金取引)マニュアル・Map海外ファンド活用法Map株式相場技法うねり取りMap